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ザ・バニシング-消失-のMUAのレビュー・感想・評価

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)
3.6
誘拐の話。
うまく言えない。加害者に対する認識が余りにも不明瞭な時、神隠し的な印象を持つかもしれない。だが今作は違う。加害者の、悲しいほど平和な背景をも余す所なく描き、そこから見い出される予想外のサイコパスに嵌まる被害者が映し出される。この作品の凄い所は、加害者もまた血の通った国民として生きる権利があるという所を残している所だ。最後の被害者の希望すらかき消す残忍さを淡々と描いたという意味では、本当に恐ろしい映画だと思う。
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