Bobsan

ジェシカ/超次元からの侵略のBobsanのレビュー・感想・評価

5.0
ウェス・クレイブンが監督したTVムービーの傑作ですね。まるで「ウルトラセブン」の1エピソードでも成り立ちそうな物語の本作は、ジャンルとしては所謂ボディスナッチ物で、知っている人間の中身が違うものに変わる恐怖が描かれます。このジャンルの本家「ボディスナッチャー/恐怖の街」で主演を務めたケヴィン・マッカーシーも出演していますね。
本作では(邦題に超次元とあるので異星人ではなく)異次元人ジェシカが、人間の虚栄心や権力欲、出世欲や金銭欲、物欲などにつけ込んで人間を支配しようと目論みます。
しかし主人公の科学者マットは仕事熱心ではあるものの、権力やお金、物欲などには関心がありません。対象的に妻のパトリシアは友人が高級な新車を購入するとあからさまに羨みます。マットがなかなか手強いと感じたジェシカはまずこのパトリシアに狙いを定めます。この辺りが狡猾で恐ろしいですね。その狙い通りパトリシアは二人の子供達と共にあっさりと軍門に下ります。しかしジェシカは人間の持つ愛の力を見くびりました。自らの危険も厭わず家族を救うマットの前に敗北を喫します。
マットの息子役で「ネバーエンディングストーリー」、「コクーン」のバレット・オリバー君が出ていたり、撮影をジョン・カーペンター作品やロバート・ゼメキス作品などでお馴染みのディーン・カンディが担当しているのも注目ですよ。
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