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『コップキラー』に投稿された感想・評価

元セックス・ピストルズのジョン・ライドン×ハーヴェイ・カイテル共演のイタリア製サイコ・サスペンス。音楽はエンニオ・モリコーネ。知られざる傑作カルト。

NY市警の麻薬捜査官を標的にした連続殺人が起こっていた。ある日、汚職で私腹を肥やしているフレッド刑事(カイテル)の秘密高級マンションに、自分こそが刑事殺しの犯人だと名乗るレオ(ジョン・ライドン)が訪ねてくる。彼は富豪の息子でフレッドの汚職の証拠も握っていると語る。フレッドはレオにヤキを入れた上でマンションの風呂場に監禁し対策を練るのだが。。。

かなり面白かった。ジョン・ライドンは、貧弱だが不敵なパンク・スターの存在感そのままにダークヒーローを体現している。対するカイテルの神経質でマッチョな悪徳刑事役もハマり役。強烈な個性の二人が密室を中心に心理戦を繰り広げ、次第に立場が逆転していくのが面白い。シナリオもサスペンスフルに転がっていき物語の先は最後まで読めなかった。やや強引な点もあるが、寓話的な映画として見れば許せる範囲だと思う。

モリコーネによるチャイコフスキーベースのカントリー曲はイメージも意味も暗喩的。レオの祖母役で「暗黒街の弾痕」(1937)のシルヴィア・シドニーが助演しているのも本作の権力へのスタンスが深読み出来る良いキャスティング。文学的な要素が適度に含まれた良い案配のエンターテイメントに仕上がっていると思う。

勧善懲悪を求める向きにはおススメできないが、パンク・ロック魂を持つ者ならば必見のカルトな一本。

※映画秘宝コレクション「悪趣味ビデオ聖書」(2016)に本作が掲載されているが、記事を書いているのが中原昌也氏でガッカリ。ロクに観ないで書いているとしか思えない。
buccimane

buccimaneの感想・評価

4.0
ライドンさんと私が最も好きな俳優であるハーヴェイさんが横に並んでいるだけで眼福ですけどアメリカ人だと嘯いたり犬のアレで餌やったりロックは好きかと詰め寄ったりなどご馳走シーンの数々。
なにかの間違いで小沼勝監督に監督して欲しかった。
ライドンさんじゃないけど日本食にもあがった。
ライドンさん最初の横縞ジャケの服装まじキマッてる。
pilが音楽までやる予定が頓挫したらしいだけどよく挿入されるベースラインはいかにもそれっぽい。
csm

csmの感想・評価

5.0
ジョン・ライドンの唯一無二の佇まいが只事じゃない素晴らしさ。やっぱあの目スゴイ。ストライプのセットアップに黒ベレー、締まりのない体つきに痺れてたら祖母のシルヴィア・シドニーもほんとカッコいい。デニムっぽい青上下に白スニーカーにこれでもかとアクセサリージャラ付けで。