映画は、精神分裂病を抱える娘とその家族の複雑な関係を描いた作品。物語は、作家の父親と弟とともにバルト海の孤島で過ごす娘を中心に展開する。娘は現実と幻想の境界があいまいになりながらも、家族は彼女を支え…
>>続きを読む相変わらず悲痛な作品を作るなあベルイマン。救いがないというか、この行き止まりの感じ。それぞれが複雑な気持ちを抱え、神や人に縋るも...といういつもの話。
自分はやはりテーマ云々よりも映像や音響の表…
ベルイマン作品5本くらい見たけど、私のように作品全体のテーマを咀嚼して深く考えるわけでもなくほとんどひたすら映像を目で追うような鑑賞をする者はあまり対象にされていないんだろうな。好きだから今後も見る…
>>続きを読む扉を叩く者の姿は映さない。まるで何かの到来と終焉を告げるような、同監督の『蛇の卵』(1977)でも印象付けられているシークエンス。
もしやベルイマンはクローゼットの中で、扉を叩く神を妄想していたん…
精神を病むヒロイン、なす術もなく狼狽える父、夫、弟の姿を冷徹に描いたイングマール・ベルイマン監督の問題作。
小説家の父が神を定義するが、壊れていく娘に入りこんでしまつ神の存在はいったい何なのか?
そ…
ある小説家一家の、避暑地における数日間の物語。
分裂症の娘とその夫、そして思春期の息子を家族に持つダーヴィド、彼は神をめぐる作品を手がける世界的作家で、普段は単身で外遊している。久し振りに会った息子…
『処女の泉』の翌年の作品。『処女の泉』が復讐という相手に向けての行為だったが、本作は自己の内面、精神面に向けた話。記憶と絶望。父親は「絶望感を救うのは愛だ」というが、空疎に聞こえる。本作の作りはシン…
>>続きを読む(別媒体から感想を転記)
2023/02/01
孤島の家で病に犯される娘、その弟、小説家の父。「神の沈黙」三部作の最初の作品。ベルイマンはキェルケゴールの宗教的実存みたいなスタンスの気難しい映画を…
ベルイマンによる神の沈黙3部作の第1作目。夏、孤島での美景の元で過ごす4人の家族に孕んだ狂気が次第に頭角を表していく。見事な映像美、ベルイマンの愛が屈折した形で表現された、「処女の泉」の変奏曲にも感…
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