Tommy

鏡の中にある如くのTommyのネタバレレビュー・内容・結末

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

4人の取り繕られた家族の関係性は、それぞれの持つセーフティな円に抵触しながら、お互いに傷つけ合いながら進行する。

真に分かり合うことなど不可能で、傷つけ合ったお互いは、さらにそのセーフティな円を小さくしていくことになる。
小さく小さく殻が閉ざされていく中で、人間は孤独になっていく。
そして生きるよすがは神に求められる。

音と映像による緊張感と迫力のある作劇が上手い。今作で言えば、船のシーンと最後に神を待つシーン。これがベルイマンの得意とするところなのかもしれない。「魔術師」の屋根裏のシークエンスとか完璧だったし。
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