ギズモX

ジョン・カーペンターの 要塞警察のギズモXのレビュー・感想・評価

4.9
夕焼けと暗闇のコントラストが美しい籠城系低予算映画。

『ハロウィン』『遊星からの物体X』のジョンカーペンターが初期に撮った作品。
名作西部劇『リオ・ブラボー』を現代風にリメイクした、閉鎖的な緊張感が漂うクール&ハードボイルドなストーリー。
低予算で制作されたものの凄く面白い!
 
《ギャングが警察に殺害される事件が発生した翌日、すったもんだの末にギャング共が空いた警察署に襲来してきたので、そこにいた警察官と極悪犯が手を組んで迎撃していく》

籠城ものに加えて、日常ドラマやクライムサスペンス、更にはゾンビ映画テイストなホラー演出が上手く混ぜ合わさっていて、暗闇に覆われた警察署を舞台に手に汗握る攻防戦が繰り広げられます。

めちゃめちゃイカす女警官や極悪犯ナポレオン、何も言わずに襲いかかってくるギャング共などなど、カッコイイ登場人物達とカーペンターのシビレルBGMもとても素晴らしい。

所どころに風刺的な描写もある、異常な社会状況を『何色にも染まらぬアウトロー魂』で乗り切ろうとする人間共を描いた傑作です。
ギズモX

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