削ぎ落とされた力強さと意味を持たせない軽やかさ。
画が美しい映画は沢山あるけれど、映画の中の人物の在り方、セリフ、映像のリズム、全てがひと時も目を離せない精度で、なのにとても軽やかで、あくまで生活…
この映画、やはり凄い。主人公の呪詛は無し冷笑的な世界観が、淡々と挿入される環境破壊の映像モンタージュとシンクロする。ブレッソンのいうシネマトグラフの到達点に近い肌触り。『ラルジャン』の前か。特に音響…
>>続きを読む誰もほとんど笑わず理屈っぽく淡々と物語がすすむのだが、その単調な中に突然環境破壊の衝撃映像や長い注射シーンがさしこまれたりするので、まったく油断ならない。
正直ちょっとファッションメンヘラぽいなあと…
文明が引き起こす人類全体の死と個人の死。並べるとより個人が強調される。全員の身体が歩く空の箱のようでブレッソンが役者をモデルと呼んでいたことに納得する。教会の権威がこれだけ強いヨーロッパで、映画の撮…
>>続きを読む© 1977 GAUMONT