キネマ寸評

エクストロのキネマ寸評のレビュー・感想・評価

エクストロ(1983年製作の映画)
4.0
マリアム・ダボのヘアヌードとオッパイ。
ぴちぴちで美しい。このヘンテコな宇宙人第4種遭遇ものの中で更に一段と際立つ美しさ。久々観直してやっと気付いた宝くじのような嬉しさ。
しかもだ、彼女は卵製造機にされてしまう最高の末路。この未来のボンドガールという逸材を無駄にしなかった監督は素晴らしい。

全編流れるスカスカシンセ。

ドロドロの森の中から帰ってきたアブダクションされたパパは行楽の折りたたみテーブルみたいな関節逆折れ発想が素晴らしい、キバとガリガリ感がおっかないグレイタイプのヒューマノイド。

3年ぶりに四角いスーザン・サランドンみたいな微妙なカミさんのとこに帰ってきて、内縁の旦那といきなり三角関係の修羅場。失踪後離婚処理とかしてなかったんすかね。まずそこからでしょ。
息子だけは信じて待っていた、健気だ。

直ぐに男連れ込んでろくに子守りしないフランス美人お手伝いさん同居してる変な家。なんでこの子同居させてるんだ?
奇妙な四画関係になり更に関係者は混迷する。

記憶喪失の夫が突然帰ってきたら、その間隙で付き合った男、パパを忘れられない子供は、妻はどうするのか?というテーマで見たら過剰に重い話だが、そんなストレスフルな日常を何日も続けることなくテンポ良く物語は進みます。テンポ良く関係者全て惨殺で。

結局このエイリアンが注入する何かは、人を邪悪にしちゃう力があるわけね。子供が無邪気に殺人しだすくだりはイメージが現実になる面白さ。ラストの卵シーンは何となく好き。

内縁夫も同居のお手伝いも蛇足なキャラだが、その他階下の住人、管理人さんとかが積み重なることでイギリスアパート暮らしがリアル。ちょいちょいベッドシーン挟むのも出てくるキャラクター達がほんとに普通の性欲強めな凡人生活なんだということを逆に印象付ける。エイリアンと程遠い人達。

離婚したら子供引き取るわな、どっちかが。今回それがたまたまエイリアンなパパだったわけで。息子も望んでるようだし。
ガミガミのママよりおおらかな宇宙人パパのほうがいいよ。
そんな庶民派の空気がまた良い。

でもね、いいんだよ、マリアム・ダボのヘアヌードとオッパイがあるから。本当は満点だよ。
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