女子高生が素敵な金持ちのおじさまに見初められる話。
社交場に連れていってくれるし、服を買ってくれるし、有名作家のサインをくれるしで、女子高生が同い年の彼氏よりもおじさんの方を好きになってしまうのは致し方ない。が、あまりに都合がよすぎるし、主人公がどんどん調子に乗っていくのでヘイトが溜まる。おじさんが女子高生を好きになった理由もわからない。建前でいいから発表会で演奏を聞くなど、才能を見出した体にしてほしかった。
案の定ドーンされるわけだけど、他の犯罪は見過ごしていたのに、自分が騙された途端に憤慨するというのは、主人公は本当に自分さえ良ければいいという人間だったのか。若気の至りがテーマで、若いうちは更生もできると伝えたかったのだろうけど、心が既に完全な巨悪では。こいつは絶対に同じことを繰り返す。
犯罪で稼いだお金で豪遊するのを大人の世界として描いているのも違う。1961年の話だったけど、現代だったら仮想通貨やNFTで人を騙していそう。
