百合ちゃん

17歳の肖像の百合ちゃんのレビュー・感想・評価

17歳の肖像(2009年製作の映画)
5.0
もっと早くみたかった。高校生のときに観たときと、今見た時、全く違う感想になってたんだろうな。娘や姪っ子や友達に娘ができて、その子たちが知識欲を持った賢い高校生になった時、感想はどうであれ観ておきなさいとこれを勧めるわたしは悪い大人でしょうか(笑)

結局、人にリスペクトを持たないことが1番幼稚なことだと思う。先生や親に反抗するのも、まわりの友達に知識がないからと嫌気が差してしまうのも、1番幼稚なことなんだと思う。

私は本物を知っている。みんなつまらない意味のない退屈な人生を送ってるなんて本当に馬鹿。ああ哀しいかな。でもそうやって学ぶのよね。そしてそれは、誰かに教えられるんじゃなくて、自分で気付くことしか学ぶ方法がないんだよなあ。

だから、これから先、いろんな子供やぐんと年下の子に、私の言うことが大人のつまらない意見として舐められるかもしれないし反抗されるかもしれないけど、それはそれで見守ろう。何を隠そう、わたしもかつては少し嫌な奴だったと思うから。その子をリスペクトしながら全力で見守って、わたし自身の軸も守って、真摯に私がその子にとって正しいと思う道を照らし続けよう。

あの先生の暮らしが理想だわ。本物ではないけれど好きな画家のポストカードを部屋に飾って好きな絵に囲まれて、著者とのコネはないけれど好きな本をたくさん読んで、最高級の音楽会には行けないけれど好きな曲をたくさん聴く。仕事も質素だけど知的で、ああジェニーを生徒に持てて、本当に本当に幸せだったんだろうな。