浅野公喜

翼のない天使の浅野公喜のレビュー・感想・評価

翼のない天使(1998年製作の映画)
3.7
M・ナイト・シャマラン監督が「シックス・センス」より前に手掛けていた、カトリックの小学校に通う少年が祖父を亡くした事をきっかけに神様を探すヒューマンドラマ。90年代は子供(特に男の子)をメインにした良作が多い印象ですが、これも例外ではありませんでした。

祖父を亡くし少しずつ時間が経ち、神様は居ないと以前よりも現実的になりつつある中で少年は以前よりも転校するいじめっ子や変わった子太った子も受け入れるように。時には発作で倒れていた親友をすぐに発見&助け、最終的に「奇跡」の存在に出逢うことになるわけですが、助けられた親友にとって少年が(神様が居ると思えるような)奇跡をもたらしたとすれば、奇跡は他者に対する確かな尊重や愛情によってもたらされる・・というメッセージを感じ取れた気がします。

強い印象を与える作品ではないかもしれませんが、だからそこ様々な想像や考える余地が与えられている良作にも感じました。
浅野公喜

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