漆原

翼のない天使の漆原のレビュー・感想・評価

翼のない天使(1998年製作の映画)
3.7
シャマラン初監督作。死んだ祖父が天国にたどり着いたことを確認する為、1人で神様を探す少年の話。
昨年母親が死んだ自分は、少年の「向こうで幸せに暮らしているのか」という心配、神様はいるのか、という疑問に同調しっぱなしで見ていた。
今まで魅力的だった玩具はプラスチックとペンキの塊。枢機卿もただの病気持ちの老人。神様なんて存在しない。
親から「前を向かないといけない」と言われ遺品を片づけられたり、神父様や先生の言葉も納得出来ないものばかり。

少年が精神的に成長し、自分の大切な人も生きている以上死ぬ事や変人のクラスメイト、嫌われ者のクラスメイトを受け入れていくさま、在りし日の祖父との回想は胸を打たれる。

そしてシャマランは子役の演技指導がとても上手い事を改めて実感した。主人公の少年の演技は自然でとても上手い。そして死生観に関する作品を作るのが上手い。
漆原

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