bourbon

シェフとギャルソン、リストランテの夜のbourbonのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ラストシーンの解釈は観客に委ねられているようだが、私はこの兄弟はあの殴り合いのケンカをして、この店を続けていく腹が決まった二人の朝食シーンだと思った。

ゲストは来なかったが、パスカルが自分の店で働いてほしいと思うほどの二人(とクリスチアーノ)の力で、晩餐会は成功した。
セコンドは、アメリカで成功したいという目的があるし、プリモだって晩餐会の客から料理の手応えを感じられ、花屋のアンと楽しく過ごすことができた。

話は飛ぶが、パスカルの引き抜きやボブの営業手腕がいかにもアメリカ的だな、と思った。

セコンドと初対面の試運転でタバコをすすめて火をつけ、親しげに肩の後ろに手をまわしたりしてグイグイ来る、セールスマンのボブ。
パーティーではちゃっかり、パスカルに営業していた。

「パラダイス」(リストランテ)の援助はできないと言いつつ、セコンドを上手に鼓舞し、嘘をついてパーティーを開催させるパスカル。
有金を使わせ、にっちもさっちもいかない状態に陥れてから、自分の下で働くよう勧める。

パスカルの下で甘んじるのではなく、パスカルと対等の立場になるならば、プリモのように「妥協しない、自分の料理に誇りを持つこと」、
そしてセコンドのように「自分の力で立つと決意すること」が大事だと思った。
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