爆裂BOX

ハロウィン6 最後の戦いの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ハロウィン6 最後の戦い(1995年製作の映画)
3.5
ブギーマンことマイケルが姿を消してから5年後。肉親殺害に駆り立てるイバラの呪いにより復活したマイケルは再びハロウィンを祝うようになったハドンフィールドに戻ってくる…というストーリー。
旧「ハロウィン」シリーズ6作目にして「4」「5」で主人公だったローリーの娘ジェイミーの物語の完結編と言える内容です。ダニエル・ハリスは契約の問題でジェイミー役交代になってます。監督は「ファントム」のジョー・チャペル。
再びハロウィンを祝うようになったハドンフィールドにマイケルが舞い戻り、マイケルの生家にすむ一家を次々襲っていき、ルーミスと一作目でマイケルの惨劇を目撃したトミーが惨劇を阻止する為に立ち向かうという内容です。
何がなんやらだった前作のラストの後、ジェイミーは謎の邪教集団に監禁されて赤ん坊まで孕まされており、冒頭で出産したその赤ん坊を連れて脱走するも、何と呆気なく捕まって残酷に殺されてしまうという…両親は幼い頃に事故で死んで孤児になってマイケルの姪という事でからかわれて、ルーミスには囮に使われてと散々な経験した挙句この末路は可哀想すぎる…しかもその後なかったことにされるし。
ジェイミーが殺される前に隠した赤ん坊は、かつてローリーが子守りをしてマイケルの襲撃を目撃した青年トミーによって保護されます。大人になったトミーを登場させたのは「ハロウィンKILLS」より早いです。こちらでトミーを演じてるのは後に「アントマン」を演じるポール・ラッド。若くて何処かオタクっぽさもあるイケメンぶりです。あれからずっと独学でブギーマンを研究してずっと双眼鏡でマイケルの生家を監視していて、赤ん坊にスティーヴと名付けて守りながらマイケルと戦います。
前作で死んだっぽい感じだったルーミスは今回は引退して余生過ごしていましたが、ジェイミーの死を知って再びハドンフィールドへ。でも、演じるドナルド・プレザンスの体調が思わしくなかったのかほぼ活躍せず棒立ちしてるキャラになってましたな。今作が遺作になったんですね。
マイケルの生家にすむジェイミーを養子にした一家の親戚一家が狙われますが、子連れで出戻って来て大学に通う長女のカラがヒロイン的存在です。彼女の息子ダニ―は子供の時のマイケルが聞いたという「家族を殺せ」という声を聞いたり黒衣の男の幻覚見たりしますが、マイケルの血筋でもない彼が何故そんな事になるのかの説明もなく、次期ブギーマンになりそうな演出されてた割には特にそんな事もなかったですね。そしてハドンフィールドに住んでいながらモラハラとDV奮うクソ親父以外、マイケルの生家に住んでたなんて知らなかったとかありえるのか。
今回マイケルはちょっと太った?何時の間にか家の中にいたりとちょっとだけ一作目のような神秘性が戻ってきたかな?ドアのノブ引っこ抜いてドアのノブ付近殴ってデカい穴開けたりと相変わらずの怪力ぶり。斧やナタ使って人殺したり、家にいたのに何時の間にか車の後部座席にいたりと瞬間移動能力も身に着けてます。ゴア描写はブレーカーに押し付けられて頭部が吹き飛ぶ所くらいか。
流石に長らくハロウィンは禁止されてたようですが、若者達が集まってハロウィンパーティーを開催させますが、特にこの設定物語に活かされなかったな。
後半、いきなり邪教集団が現れ、カラとダニ―、スティーヴを攫っていったりしますが、結局何がしたかったのかイマイチわからないまま施設に乗り込んできたマイケルに全滅させられるという。この通常版では全く意味ないと言わざるを得ない存在でしたな。リーダー格で一作目でチョロッと精神病院院長ウィンが出てきます。
後半の邪教集団の施設で閉じ込められたカラをマイケルが迫ってくる中、トミーが必死で助けようとする場面はハラハラしました。その後のマイケルとトミーとの戦いも隠し持ってた注射器刺したり、鉄パイプで殴り付けたりとトミーの奮闘具合は「KILLS」よりは見応えありました。
結局マイケルの逃亡という形で続編匂わせたラストですが、トミー達逃がした後残ったルーミスらしき悲鳴が響いてるのはこっちではマイケルにやられたという事かな?
話はしっちゃかめっちゃかな感じですが、個人的には「5」より楽しめたかな。今作には「プロデューサーズ・カット」という別バージョンありますが、そちらではジェイミーの辿る運命が違ってたり、彼女の赤ん坊の父親が明らかになったり、邪教集団の目的がハッキリ描かれ、マイケルとの戦いに終始した今作と違い邪教集団との戦いがメインだったり別の展開になってるようですね。ラストもまた違った印象だそうですが、JVDから出てるBDは現在入手困難で見る事がかなり難しくなってるのが残念ですね。