ベビーパウダー山崎

インキュバス・死霊の祝福のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

インキュバス・死霊の祝福(1981年製作の映画)
3.0
初期のウェス・クレイヴン。田舎村での殺人、カルト化しているアーミッシュがいかにも怪しく、それから二転三転する殺人鬼+悪魔系ホラー。プロデューサーの意向で渋々撮ったトンデモ世界が開いてしまうラストも俺は嫌いじゃなかった。中盤にある浴槽から蛇が現れるくだりは『エルム街の悪夢』にそのままつながっていて、現実と夢で揺さぶりかけたりも。
殺人鬼に火をつけられた車内で「もう助からない」と一言つぶやいてからシッカリ殺される(爆発する車の)くだりがいやーな後味で良かった。クレイヴンの映画って叫んでも騒いでもひんやりと冷たい。性同一性障害をジャンル映画の「オチ」として使うのが許されていた時代、ホラーやサスペンスでいくつかある。アーミッシュの親玉を演じているアーネスト・ボーグナイン、老いても怒りん坊顔。だるまみたいな面してる。