Adele

アメリカン・ドリームズのAdeleのレビュー・感想・評価

アメリカン・ドリームズ(2006年製作の映画)
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完全にヒュー・グラント目的で鑑賞
彼が出演していなかったら、全く興味もなく完全スルーしていた作品でした

アメリカの次のスターを夢見る素人発掘歌番組
そういえば、今作と同じ2006年辺りって、この手の番組大流行してましたよね
わたしは全く興味なかったけど、友人がハマりにハマってて、よく話を聞かされていました…

そのオーディション番組とホワイトハウス、そして、米・中西部オハイオ州の田舎でスターを夢見るbitch、そして、ひょんなことからアフガニスタンからカリフォルニア州に引っ越してきたテロリストを目指していた素直な中東な若者
この3つが同時進行して絡み合っていくんだけど、どうにもこうにもあり得ない設定でそれぞれを皮肉っている
けれども、正直そんなに面白くないし、笑えない

各出演者達はそれぞれ良い味出してたと思います
オーディション番組の司会役のヒュー・グラントは正にハマり役だったし
オハイオで夢見るbitchのマンディ・ムーアは本当に全米の中西部や田舎にいそうな自意識過剰で自分が一番でイラつくbitchだったし
オマール役の人も素直な感じがとてもよくにじみ出でいたと思う
大統領役の人デニス・クエイドのポンコツ具合もあそこまでいくと逆にすごいと思うし
補佐役のウィレム・デフォーもハゲ頭で最初、彼だとわからなかった
個人的にはオマールをバックアップするいとこがなかなかよかったかな

まぁ、何はともあれ、そこまでやっていいの?と思う場面もあったし、コメディではあるけれど、米国在住の中東系の人達が今作を観てどう思ったのか、素直に笑えたのだろうかと…
下手すると当時、米国で中東系の人達への差別が問題になっていたけれど、今作を観てそれを煽る形になるのでは?と心配してしまう描写もあった

また、オハイオ出身のサリーが自身を売り出すために雇ったエージェントの助言で
『米国人はみんな自分を中流だと思っているから、相手を見下したいと思っていて、貧困白人家庭だと好感を持つ
ブリトニー・スピアーズもそうやって売り出した』
というようなセリフがあります(若干違ったら、ごめんなさい)
ブラックジョークなんだろうけど、正直引いたし、2006年当時のブリトニーは離婚等で心身共にズタズタでマスコミの格好の餌になっていた時期
そして、2021年の現在、父親との成人後見人問題で彼女が経験してきた様々な過去が浮き彫りになったため、例え、ジョークだとしても当時のブリトニーのことを考えると全く笑えないし、こんなところにまで彼女が話題になり、脚本のセリフとして書き込まれるなんてとてもかわいそうに思ってしまった
例え、ジョークではなく、本当にブリトニーが『貧困白人家庭出身』という触れ込みで売れ込み、それが成功の元だったとしても、今作では触れるべきではなかったと思う
まぁ、製作した側もそこまで深く考えなかったんだろうけど
わたしの考えすぎもあるかと思います

話がそれてしまいましたが、豪華キャストによるブラックコメディですが、あまり笑えないです

唯一、笑ったのはサリーのBFのフルネームがウィリアム・ウィリアムズってところだけ

わたしのように生真面目に考えてしまわなければ、そこそこ楽しみめるのかもしれません
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