ちいさな泥棒

イブの三つの顔のちいさな泥棒のレビュー・感想・評価

イブの三つの顔(1957年製作の映画)
4.8
多重人格の主婦の実話。気弱なホワイトと対照的に自由奔放なブラック。理性的なジェーンを通して明らかになるトラウマ。ブラックが気持ちいいほど活き活きしててDV夫ですらその色気には抗えずざまぁすぎてスカッ。演じわけも素晴らしく『スプリット』やこれ系好きには堪らない!

NETFLIXの『24人のビリー・ミリガン』内で多重人格映画の元祖に近い作品として紹介されていた。『スプリット 』とアプローチが少し違うのは目や声、話し方だけでなくアレルギーお酒や煙草など嗜好の細かな設定がハッキリしてた。別人格が別人格を演じる場面もあったり先生の細かな気遣いにもグッとくる。

こちらも日本では未公開だったようだしこの時代グッと研究が進み始めたのか多重人格ものほかにもあるみたいだけどどうにも観る手段がない。『イブの三つの顔』も実際にいた人物、しかも主婦という点でかなり斬新で驚きなのにあまり知られてなくて寂しい。解離性同一症が世界中でガッツリ認知されたのはやはりビリー・ミリガンの影響だけど、彼の診察にも多大な影響があったようなのであなどれない。

定期的に見返したくなりそうなのでDVDポチりたい。