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寄席の脚光のleylaのレビュー・感想・評価

寄席の脚光(1950年製作の映画)
3.7
フェリーニの長編デビュー作。共同監督だったので『8 1/2』の1/2は今作にあたる。

wikiによると、原題の意味は「バラエティ・ショーの照明」。日本語だと当時は“寄席”というワードになるのか。

貧乏な旅芸人一座の団長が婚約者(ジュリエッタ・マシーナ)がいながら、踊り子志望の娘を好きになってしまう話。

女好きでダメダメな団長だけどなぜな憎めなくて、フェリーニと重なる。このマシーナは、ジェルソミーナやカビリアにもつながっていそう。

ショーの好きだったフェリーニらしいデビュー作で、どこか明るくコミカルで哀愁もある。賑やかな一座の面々にはフェリーニの人間愛を感じ、共同監督だけど割とフェリーニ色が出ている作品だと思う。まだあの濃ゆ〜い描写まではいかないけど、ふくよかな女性も出てくるし、これが原点かと思うとブレてない。
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