茜

ミュータント・ハンドの茜のレビュー・感想・評価

ミュータント・ハンド(1991年製作の映画)
3.7
亡き父親の研究「プラスミド」を受け継ぐ主人公。
そのプラスミドを使い金儲けを企む母親&愛人と揉めていた折に不慮の事故によって片腕を失ってしまう。
主人公は一か八かで失った腕を蘇生すべく研究中のプラスミドを自らに注射。
すると爬虫類と人間の腕が合体したようなおぞましい見た目の腕が生えてきてしまい、自らの意思を持って人間に襲い掛かる。

それなりのグロもあり、安っぽいながらも見応えのある造形も盛り沢山で、視覚的には充分満足でした。
トカゲのしっぽと人間の腕が合体したような見た目のモンスターも今まで観た事ないタイプのやつだし、取り外し可能っていう設定も新鮮。
主人公の片腕は研究室のドアに挟まれてもげてしまうんだけど、その余りにも柔らかそうな質感はちょっと笑えた。
骨入ってないんかい!ってくらい、あっけない程サクッと取れちゃう…。

お話は親子間のいざこざあり、友情あり、恋愛ありで意外とドラマチック。
研究室に篭りっきりで内向的だった主人公が、偶然出会ったホームレス達と友情を育んだり、口のきけないヒロインとの恋愛を経験したり。
このまま幸せになって欲しいと願っていたのに、ラストはちょっと後味悪くて哀しい…。

色々ツッコミどころもありましょうが、実は埋もれた怪作なんではと思う。
茜