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拳銃無頼帖 明日なき男のtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

拳銃無頼帖 明日なき男(1960年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ四作目やっぱり主題歌で始まる。ライバル宍戸錠の見舞いで岐阜に向かう汽車の車中。前作までの旅情は皆無。狙われまくりの緊張感。これは新味。前々作まではライバルは必ずラストで死んでいるのでついにライバルの死なない系パラレルワールド系別世界に移行が定着って事か。低予算ぶりは変わらずだが工夫が見える。がこの工夫がおかしな方向へ。極端に主要人物を削減。大部屋俳優使いまくって狙われまくりの罠だらけになるかと思いきや。男と女の異常性愛心理劇方向。どうにかライバルとの明るい奇妙な友情でバランスをとろうとするもカラマワリ。悪女役の南田洋子も第二作の白木マリのクールな魅力とはならずだし藤村有弘の屋敷が放つ倒錯の館感ばかりが目立つ。下手すれば最終作にして最低作か。赤木圭一郎に石原裕次郎のようなホラーな翳りを帯びさせようとしたのが致命的。赤木の翳りは翳りでも全く別種。sf的翳り。石原マッドマックス赤木ブレードランナー。単独添え物映画としてならトンデモ怪作と採れるがまがりなりにも赤木看板作品。すっかり赤木の存在感が消えている。まぁこれで良かったのかも。旭なプログラムピクチャーアクターでない日活スターとして裕次郎と双璧になれてるんだから。
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