頭の中を空っぽにしてくだらない映画を観たくなる時がある。
本作『最凶女装計画』はパッケージからして、まさに「うってつけ」の映画だ。
そう思えた。
開始早々どうでもいいハイテンションジョークをかまされ、そのノリに置いてけぼり。
「い、良いんだよ。ちょうどこういう中身スカスカ、やかましいだけの映画を観たかったんのさ…」
諦めの境地でとりあえず観続けることにしたよね。
しかし。
失敗ばかりのFBIコンビが最凶女装計画をスタートしてから映画は一変。
控えめに言っても、お腹がよじれるくらい笑ったよね!
こういう感じ大好き。
そして、お世辞にも美人とは言えない二人がなぜか可愛く見えてきて…(まあ、女装だけど)。
しかし意外にも、ところどころで感動シーンも盛り込まれており、実際に何度かジーンときちゃったよね。
「FBI捜査官で、年収は税抜きで3万ドル。高級車も豪邸も持っていないけど、君とデートしたい」
「冗談でしょ?どんな人でも私を命がけで守ってくれるなら、喜んでお受けするわ」
デニス・ポーター役の彼女にアカデミー助演女優賞を差し上げてください。
ハッピーエンド。
誰かが幸せになるのを見るのっていいね。