2009年 アフガニスタンのアルマジロに派兵されたデンマーク兵士達に密着したドキュメンタリー。
アフガニスタンを舞台とするデンマーク派兵に関する映画は他にもあるが、こちらはカメラマンおよび兵士のヘルメットに取り付けられたカメラによる映像。
とにかくカメラマン凄い。
作り物でもなく、また訓練でもない。
カメラが時に焦点を失う時に
生々しさ、凄まじさがこちらにも伝わってくる。
途中、味方を攻撃していないよね?大丈夫だよね?と不安になるくらいに声があちこちから飛び交うシーンがあり、その無統制とも感じられた場面で、
私は生まれて初めて戦地というものを感じたかもしれない。
現地当事者以外は遠い国のニュースでもある平和維持活動という名の殺戮。
若いデンマーク兵士達は実戦でアドレナリン(脳内麻薬)大放出。
死を隣に感じることで味わう生のヒリヒリした感覚…戦争中毒に陥っていく。
余程のことが起こらない限り日常が退屈になり、脳がスリルを追い求める。その行為の善悪関係なく。
タリバンから住民を守るためという大義名分は住民からすれば厄介なものでしかなく、
戦争はなんでも壊す。
平穏に暮らすこともままならない。
戦争の無意味さを痛感し、
また平和の名の下に送り込まれる兵士達もある意味犠牲者なのだ。
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