唯

Something Borrowed/幸せのジンクスの唯のレビュー・感想・評価

4.3
ペンを借りるところから始まる一目惚れの恋が、セオリー通りだけども初々しくて泣ける。
周囲の期待に応えたいというタイプのレイチェルとデックス。
やっぱり似たタイプの方が合うよなあ、と思うし、レイチェルとダーシー、めちゃくちゃ両想いだったじゃーん!なのに、ダーシーが空気ぶち壊し過ぎクラッシャーで、もう!!
ケイトハドソンは毎度の派手っぷりで周囲を振り回す。
相手が言うより前に言ってしまうずるい女だし、とにかく悪い顔しよるよなーーー。

手の届く距離にいるのにその手を掴めない、という奥手具合にもどかしくてむぎゃーーーと叫びたくなる。
一方、「酔ってなかった」のパワーワード具合ったら!
「何であの時言ってくれなかったの?」の意味は、「今も好き」なのだから、デックス早く何とかしろーい!!

本来であれば、するすると何の障壁もなくすんなりと結ばれるはずの2人なの。
レイチェルよ、もっとわがままに生きて良いのだよ、自分を大切に愛してくれよ。
自分に対して、幸せを受け取って良い人間だと認められないと、大切な人も手放してしまう。
周囲を傷付けたくないがために、そして自分が摩擦を恐れるために、本当に大切な人を傷付けてしまったら元も子もないのにね。
それに、自分のことをずっと愛してくれると思ったら大間違いだからなーーーーー。
うじうじするなーーーもう。

道を踏み外すって何だ?婚約破棄すること?いやいや、好きでもない相手と一緒にいることでしょ。
なのに、親の言いなりになるデックス。
結婚相手より親を選んじゃう悲劇(でも、結構ありそう)。

レイチェルみたいな、頑張り屋さんで友達想いの優しい子が報われて欲しい。
だから、ずっと彼女を見ていてくれたイーサンがさ、最高だよね、神々しいよね。
というか、イーサンが最も良い役回りで、誰よりも大人で、一番幸せになるタイプ(ラブコメのお決まり)。

ダーシー、ちょっとは良いところを見せろよ、と念ずるも、性格の悪さとプライドの高さは病的。
友情の復活という予定調和くらいあって良かっただろうに、最後まで折れなかったダーシーの成長は一つもなかった。
誰かの物を奪いたくなる性質が強いということなのだろうけど、ダーシーの闇が一番深いよなああああ。

レイチェルは、ダーシーとの友情を解消して、やっとこれから幸せになれるかもね。
これは、レイチェルとダーシーの共依存関係、そしてレイチェルのダーシーからの解放の物語だ、うん。

「あなたと一緒にいると理想の自分に近付ける。あなたのいない人生なんて想像すら出来ない」
「君は僕の家だ。安らぎの場所だ」

ライトアップされたバルコニーのベッドでセックスしたい。
唯