nodriguez

Something Borrowed/幸せのジンクスのnodriguezのレビュー・感想・評価

4.2
弁護士としてバリバリ働く独り身女のレイチェルは、幼馴染みの大親友ダーシーの婚約者でイケメン弁護士のデックスに対して、酒の勢いで自分のかつての恋心を漏らしてしまいます。後悔するレイチェルでしたが、驚いたことにデックスもレイチェルに想いを寄せていることが判明。勢い余って一晩を共にしてしまい、そこからレイチェル、ダーシー、デックスの奇妙な関係が始まります。自分は誰を愛しているのか、自分にとって大事なのは愛か友情か。レイチェルはダーシーやデックス、そして同じく幼馴染みの気の良い男友達イーサンと接する中で混乱しながらも、自分の本当の気持ちに向き合っていきます。

大親友の婚約者にずっと昔から想いを寄せていたものの、大親友のために大切な何かを譲り続けてきた、不本意ガマン女子が主人公のラブストーリーです。

こじらせ地味女を演じるジェニファー・グッドウィンがとても魅力的ですが、一方で、「こういう、親友のために自分を二の次する残念女、いるわー!」と頭を掻きむしりたくなるようなキャラクターを見事に演じています。

「友情か、愛か」だけでも複雑でリアルなテーマなのに、主人公は30歳。これがティーンものだったら「美しき青春」に終結しますが、なんせ結婚やパートナーに焦る最盛期の年齢を持ってきているので、本当にすったもんだあります。(笑)

顔面偏差値で言えば確かに断トツなデックスですが、いつまでたっても煮え切らない態度であり、年頃の女性陣が観たら「結局自分が大切なんじゃねぇか!」と一斉射撃を浴びそうです。また、デックス以外にも色んな性格の男が出てくるので、一体、主人公は誰を選ぶのか、最後までハラハラします。

自分を卑下するばかりで、親友の幸せを第一に優先してしまうような、自分の人生に遠慮してばかりの30代女性に、是非とも観て欲しい作品です。
nodriguez

nodriguez