よしまる

幸せなひとりぼっちのよしまるのレビュー・感想・評価

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)
4.0
 スウェーデン人🇸🇪と言えば。

 シャイで無口で温厚で、でも内に秘めた個性をしっかりと持っているイケメン。

 本編の主人公オーヴェも、若い頃はそんなスウェーデン人🇸🇪の典型的なイメージまんまの好青年だった。

 けれども運命は悪戯に彼の幸せな人生を
蝕む。自らの正義と向き合い、彼と最愛の妻に立ちはだかる試練に、いつしか彼の心は歪なカタチに変化していった。

 頑固一徹なおじいさんの怒りと絶望を、時にコミカルに優しく見守るかのようにストーリーは進む。
 そしてフラッシュバックする過去の幸せの訪れや不意の事件、厳しい現実。
 これは原作がそうなのか、それとも脚本や演出の勝利なのか、若い時の出来事が映し出されるに連れて現在の心境が解き明かされていく手法が素晴らしすぎる。

 馬鹿みたいに文句垂れてる老人は確かにキツいけれど、人それぞれ人生があり、生きる想いがある。その人と同じ歳を重ねた時に、きっと分かるのだろう。
 だから、そのことに気づかず、優しい眼差しを向けられない人にはなりたくないなと思った。
 
 というわけで(どういうわけでw)、オーヴェ爺ちゃんみたく言わなくてもいいことをブツブツと申し立てるならw

 原題は「オーヴェという名の男」。
これの何がダメなんだ?幸せなひとりぼっちって、何だ?一生懸命配給してる方には申し訳ないんだけれど、ほんとにやめてほしい。このタイトルのせいでありきたりなお涙頂戴的な物語を思い浮かべてしまい今まで観るのを敬遠してきたのが腹立つw

 もうひとつ。ネタバレ表示もせず結末を書いているレビューの多いこと!これから観る人もたくさんいるってのにあらすじとか自分の感想そのまま書いてるレビューなんて断じて許さんぞ!今すぐ出て行け〜!!

 なんて怒り狂う爺さんになるのは、やっぱりイヤだなw