ももさく

幸せなひとりぼっちのももさくのレビュー・感想・評価

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)
3.8
お花屋さんで割り引きについて揉める男性。その後、亡くなった奥さんのお墓参りに行く…。

長年勤めていた仕事をクビになり、身なりを整えて自殺を何度もしようとするが…。

オーヴェ(ロルフ・ラッスゴード、フィリップ・バーグ) 口うるさく面倒くさい性格。妻を亡くしている。59歳。スウェーデン人。若い頃は列車の清掃係をしていた。

ソーニャ(イーダ・エングヴォ)オーヴェの妻。本が好き。教師。

パルヴァネ(バハール・パルス) オーヴェの家の隣りに引っ越してきたイラン人で妊婦の女性。

他登場人物→猫、花屋の女性、オーヴェの家周辺の人達、オーヴェの会社の人、パルヴァネの夫や子供、オーヴェの父親とその同僚、ホームセンターの女の子、犬の散歩をする女性、アウディに乗った男性、ヒーターを見てくれない?と言う女性と病気の夫とその息子、ソーニャの教え子、ゲイ、記者、施設の男他。

   「ここは車は通行禁止だ!」

   「急いで行けば今日中に会える」


猫がいる〜!って単純にそれだけで見てみようと思った作品。でも見始めて、あれ?これ「カールじいさんの空飛ぶ家」のカールじいさん?の心境に似てるなぁって思いました。

こちらはスウェーデンの作品らしいが「オットーと言う男」と言うタイトルでトム・ハンクス主演のリメイクもあるらしい。

バックでの駐車、サフランを使ったペルシャ料理、触覚レンチ、ホース、火事、切符代、電車での出会い、車の話し、絵本の読み方、ピエロ、自転車、バス、旅行、大きな心臓も印象的。

現代に起きている事と過去にあった事を行ったり来たり説明してくれる作り。

見てる側からすると奥さんの方がオーヴェに一目惚れしたのかなぁと感じた。そんな彼女の明るい性格や前向きな生き方も素敵でした。

     「ソーニャ先生なら助ける」

  「1人では無理なの、あなたでも無理」

こんな風に、ご近所さんと関わる事ができてる人って、どれくらいいるのかな。私は全くと言っていいほど無いので。日々のちょっとした変化にも気づいてもらえたり助け合えるっていいなと思った。こんな良い映画を見る度に孤独死確定な気がしてきた。

教習所通わなくていいの?!?ってまず思ったけど…でも、できない!ってなってるパルヴァネにオーヴェが言う言葉がいいね!。そんな彼女のサッパリした性格や明るい笑い方が1人の男を生かした気もしました。

しんみりしちゃいそうなシーンもあるけど子供達とか猫の存在がささやかながらとても良く感じた。

偏屈とかキレやすいとかって奥さんといる時は違って他の人にはそうなっちゃうのか?。でも見てて嫌嫌って言いつつ結局優しいじゃん!ってのが多かった気がしました。だから憎めないし見ててイライラ度が低い。

最初から最後まで全く退屈しないし目が離せなくて、しかも見てて疲れないし心が穏やかになっていく感じがしました。見終わったら人にすすめたくなるような素敵な作品でした。

機会があればトム・ハンクスのも見たいなーと思いました。