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幸せなひとりぼっちのkissenger800のレビュー・感想・評価

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)
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映画の楽しみのひとつは些細な描写から自分の知らない世界の広さが垣間見えるところ。と思っているので、こないだ見たインド映画で最も心に残ったのが主人公男性めっちゃ美白剤使いますやん、ってことだったりするんですけど(肌の色の濃淡で美的価値が定まる世界観から我々は縁遠くて良かったのでは、とか思いながら見ている)そういう意味で本作には若干の不満が。

ゲーテッド・コミュニティの在り方とかホスピタル・クラウン居るねえ、とか、比較的「大文字で語られがちな要素」はあったけど、もっとどうでもいいレベルの発見が欲しかったんです。

カフェでケーキ食うシーン、字幕にはミルフィーユって出てたけど音声聴いていてもあれはナポレオンケーキと呼ぶべきやつで、アイシングかかってるから上が硬いらしいじゃないですか(だから主人公がけっこうな勢いでケーキの真ん中をスプーンで叩いて、え。ってなる)あそこぐらい?

原作が軽いネットコンテンツだったみたいなので、たとえば移民受け入れに際して必ずしも幸せな展開ばかりではないこととか、真面目に追求すると面倒なところは見ない作りになっているのは仕方がないけど、だったらもっとどうでもいい驚きをくれたまえよ(=要求の方向性がおかしい)。
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