ベビーパウダー山崎

悪魔の入浴・死霊の行水のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

悪魔の入浴・死霊の行水(1972年製作の映画)
3.0
老いからの恐怖で処女の血を求めるエリザベート・バートリと夜の街を彷徨いながら女性の首に噛みつく夫。血の伯爵夫人とドラキュラ的な夫、天丼にエブフライを乗せている感じで重複した二つの軸がごちゃごちゃしている。そこにカーミラや呪いのネックレスまで描かれていたりして退屈はしないが、話の本筋はますます掴みづらくなる。つまり愛と死の話だと思うが、それもこれもはっきりしない、ただ荒れ果てた城にひとり寂しく腐敗していくバートリでFINE。
バートリに残酷な入れ知恵をする側近の老婆、金持ちというか権力者が狂う隣にはこういった邪悪な輩が存在している。芸能人にまとわりつく占い師とか整体師とかもこの類。この老婆、結局は裁判にかけられて舌を抜かれる拷問の刑。拷問器具も本格的で納得の最期だった。