モモモ

劇場版 空の境界/第一章 俯瞰風景のモモモのレビュー・感想・評価

4.0
赤、緑、黄の原色が映える撮影。何処か廃れた虚無感を内包し「日本ではない異国」にさえ思える美術。専門用語で畳み掛ける会話劇。血生臭い戦闘とオカルトファンタジー。世界観の説明、物語の導入に徹する第一章。
サブタイトルの意味ってそういう事なんだね〜直球〜な物語が良い。
連続自殺事件と主人公の関連性を敢えてボヤかして、職場の(そしてパーソナルな)同僚の心が奪われている点も序盤では説明せず、幽霊との戦闘で義肢である事、そして人形と呼ばれる人を模した存在を開示する。
この「最低限の説明すらしない」物語進行が「古き良きOVAアニメ」の延長に感じられてゾクゾクしますね。
「押井守とIG」の正統後継者は空の境界とfate/zero時代のユーフォだったのかもしれない。
空っぽの主人公と人形、そした空に浮かぶ何か、空に堕ちていく物語。トリプルミーニング最高!!
坂本真綾全盛期でしたね、そう言えば。
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