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パキスタン・ゾンビのcamusonのレビュー・感想・評価

パキスタン・ゾンビ(2006年製作の映画)
4.0
スプラッターホラー映画の常道中の常道を、
真っ直ぐに走り抜けていく、
たいへん潔く、すがすがしい作品です。

パキスタンの娯楽映画というだけで希少性は十分なので、
下手なひねり方をしなかったのは正解だと思います。
環境問題を絡めた痕跡は見て取れますが、
幸か不幸か、大して意味を持たずに済んでおり、
ギリギリセーフといったおもむきです。

パキスタン風の痛車、小人症風のゾンビなどは、
ツボを押さえていますし、
迷い込んだ山林の中、
鳥の足やらがひもでぶら下がっている光景は、
シュルレアリスム的な美的感覚を押さえていますし、
細部までこだわっていながら、
テンポが良くて、ダレることがないです。
要所要所の止め絵もリズムを良くしています。

監督はパキスタンのホラー好きなアイスクリーム屋のオッチャン
と聞いて、更に驚きました。
趣味で撮ったにしては、出来が良すぎです。

当初は本国では上映が禁止されていたとのことです。
自国製作の映画が少ないところに来て、
よりにもよって、何でいきなり、これですか?
というのは確かにありますよね。
禁止にする気持ちもわからないでもないです。
物には順序というものがありますよね?的な。
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