イチロヲ

色ざんげのイチロヲのレビュー・感想・評価

色ざんげ(1983年製作の映画)
3.5
暴風雨による川留のため、宿場に足止めさせられた人買いの女主人(泉じゅん)が、宿場の不義を嗅ぎ回っている岡っ引きを欺くべく、他の宿泊客と共謀する。小さな宿場に集まった男女の悲喜を描いている、日活ロマンポルノ。

バクチ打ちの放浪者(椎谷建治)と買われてきた若い娘(浅見美那)の心の交流が、物語の根幹部分。その他では、身分違いの駆け落ちカップルの末路、僧侶と武家の娘(渡辺とく子)の密通など、様々なサイド・ストーリーが織り込まれる。

駆け落ちする娘(中川みず穂)の、原色を基調にした着物デザインが可愛らしい。すでに三十路中盤の渡辺とく子が、若いときよりも婀娜っぽく見える不思議。変態プレイに興じる岡っ引き(椎谷建治)の性豪ぶりにもサムズアップ。

総合すると、堅実に製作された時代劇ポルノという印象。変化球を楽しむことはできないが、さりとてつまらないわけでもない。女優陣の艶やかな着物姿を拝めるだけでも価値がある。
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