Uえい

下宿人のUえいのレビュー・感想・評価

下宿人(1926年製作の映画)
3.0
ヒッチコックの初期作品。初めて純粋なサスペンス映画を見たかもしれない。

とある火曜日の夜、金髪の女が殺される殺人事件が起きた。死体には復讐者と書かれた紙が置かれていた。

主人公のデイジーも金髪で、モデルをしていた。事件の後、実家の下宿にある男がやってくる。男はデイジーと親密になっていく。

次の火曜日も金髪の女が殺された。その夜、下宿人がひっそりと外出するのを見ていたデイジーの母は、男が犯人ではないかと疑い始める。

犯人が下宿にやってくるシーンは、ドアに男の影が近づくように撮られていて、ジャーロへの影響を再認識した。

サイレントなので画で示す必要があるからか、他にも印象に残るシーンが多い。有名な下の部屋から男の動きを映すシーンや、足跡から男への疑いを強めていくシーンなどが凄い。

また、下宿人がやってきた後、男に映る窓の影が十字架の様になっていたり、最後にバーの客からリンチを受けるシーンなど、キリスト的なモチーフが使われていたのも印象的だった。
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