実話を元に重量挙げを題材にした映画なんですけど、下手な映画だったですよ。下手です。なんだろ、編集が中途半端なのかな？テンポもリズムも悪いというか、歯切れ悪いというか、たどたどしい作りなんですよ。よくあるダメチームもののフォーマットを使ったやつで、それ自体は嫌いじゃないんですけど、雑ではないけど無駄が多いのかもしれない。
前に「恋のゴールドメダリスト〜」という重量挙げを扱ったドラマも観たことあるけど、そっちはラブコメ要素が強めで重量挙げは主人公を引き立たせるネタ程度だったのに対して本作は重量挙げをめぐる厳しい現実なんかも反映させていましたね。それでいくらでも面白くできそうな題材だっただけにもったいなかったと思います。
といっても、この映画で重要だったのは現役時代に挫折したコーチと女子重量挙げ部員たちの関係で、この一見チャラい邦題の「キングコングを持ち上げろ」という副題にテーマが凝縮されていると思います。それならそれで、そこの部分をもうちょっとうまく描けたんじゃないかなとも思うけど……
というわけでぜんぜんこの映画をホメられないけど、部員役の女子たちの中には一人もかわいい子がいない……でもかわいい。いや、かわいいです。最終的にかわいくなってました。みんな素敵でした。そんな部員役たちの存在が実はこの映画の大事な部分であって、この若い俳優たちによって重量挙げみたいに支えられた映画だといってもまったく過言ではないと思います。
