このレビューはネタバレを含みます
河原に倒れていた一人の男
病院に輸送されるが何らかのショックにより記憶を失っていた。
身元の手がかりもない彼は暗闇に怯え
一晩中、窓辺に立ち外の様子を眺めている。
身元不明の彼を記事を新聞に掲載したところ
男を知っているという女性が現れるが…
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ネタバレになるので
↓ 作品が気になる方は閲覧しない方がいいです。 ↓
「午後6時を過ぎたら…」
マリオ・バーヴァの作品と似ていると思っていたら
同じ短編小説が原作なんですね。(根本的なものが同じ・脚色あり)
村から人々が立ち去る中
残された家族と共に寂しい村で暮らす美しいステン
心臓を貫く杭、皮膚が窪み崩れてゆく目玉
窓辺から覗きこむ青白い顔
割れた車窓、子供達の笑い声
恐怖におののき木々の間を逃げまどう車
何かとマリオ・バーヴァ氏の作品と比較されてきた作品のようですが
確かに表現の面では見劣りするのかも知れませんが
小さな雫、波紋のように心の中に広がってゆく
切ない余韻の残る作品だった。