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トム・ハンクスの 大迷宮のmのレビュー・感想・評価

トム・ハンクスの 大迷宮(1982年製作の映画)
1.0
「トム・ハンクスの」というよりも「トム・ハンクス”が”大迷宮」といった映画。とはいえこれはテレビ映画で、トム・ハンクスが「スプラッシュ(1984)」で大スターになる前の制作。だいたい「トム・ハンクスの」とか俳優名がつく映画は、スターになった後で昔の作品が公開される時につけられることが多い気がする。

作品自体は、テーブルトークRPG「迷宮と怪物」に夢中になった青年が、ゲームのやりすぎで自分をゲームの主人公だと思い込んでしまう。その彼をゲーム友達が現実に引き戻そうと奮闘するが失敗する、という苦いストーリー。

実際に起きた事件を元にしているらしく、テーマ自体は野心的だけど、いかんせんテレビ映画だし、予算も少なそうだし、脚本も薄っぺらい。時代的にはまだまだRPGが身近とは言えない80年代初頭というのも普遍性を獲得するには早すぎたかも。

とはいえ闇に落ちた主人公の内面にもっとスポットを当てられていれば、コンピューター・ゲームやRPGが身近になった現在にも通じる作品になれたかもしれない。

『マイ・ボディーガード(1980)』でも賢そうな少年役を演じていたクリス・メイクピースがもう一人の主役で、IQ190の天才少年を演じていたのが80年代初頭な感じがして懐かしかった。
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