チッコーネ

黒騎士のえじきのチッコーネのレビュー・感想・評価

黒騎士のえじき(1973年製作の映画)
3.2
ポール・ナッシー絡みの映画は初めて観たが、現代風俗よりコスチュームで魅力が際立つ恰幅の良さ。
本作はゴシック・ホラーのみならず、ゾンビ要素、果てはゴア要素まで持ち合わせたバラエティ豊かな内容だった。

登場人物たちは、男女ともに美しい。
特に後年、アルモドヴァル作品に顔を出しているヘルガ・リーネの美しさはどこかサディスティック。
また一様に脱ぐ女性たちのミニスカを始め、ヘアも含めたスタイリングがおしゃれ。
管理人の娘姉妹のひとりが階段落ちする際、その場にいるはずのない女がひとり、映り込んでしまっているのが雑というか、不気味というか。

「それにしても、フランコ政権下でよくこんな映画を撮れたな」と思って観ていたが、検閲がやや和らいだという70年代には、スペイン産ホラーが結構あると知り、興味津々。