ダイナ

GANTZ:Oのダイナのレビュー・感想・評価

GANTZ:O(2016年製作の映画)
3.9
GANTZの大阪編を3DCGでまとめ上げた一作。面白かったです。

原作からの変更点は何点かありますが映画単体としてであればかなり理想形じゃないでしょうか。スーツアクション・ガンアクション、巨大ロボットの怪獣戦闘、百鬼夜行そのものが敵として見栄えがありますしSFバトルとしてとても見応えがありました。なにも知らない加藤に説明するおっちゃんやレイカの説明が初見の人にも分かりやすい台詞でやさしい構成。

時間的レーティング的な制約でしょうか原作から色々と削られていたのは既読組としては残念。吸血鬼とか桑原とか大阪のヘタレ君とか観たかったと言う願望はありますが吸血鬼出すと加藤の見せ場が霞みそうですし桑原はまぁ…登場に伴って色々と過激さマシマシになるんで大人の事情的に無理ッスね。

本作から邦画の可能性を感じちゃったりもします。実写で嘘くさくなる描写も高クオリティのCG・VFXの世界でなら説得力ありで映せると思っています。(キャラが綺麗すぎてマネキン感を感じなくもないですがそれは原作もそんな感じなんで)映像制作を担当した「デジタル・フロンティア」なんですが2021年にネトフリと業務委託契約を結んでいて、実写「今際の国のアリス」に携わっています。アリスの映像素晴らしかったので今後も注目しておきたい所。

余談、GANTZのハリウッド実写映画企画楽しみなんですが全く音沙汰ありませんね。肝となるのはやっぱり毎回個性的な姿をした「敵」だと思ってるのでそこが気になります。最近「くまのプーさん」の知的財産権が期限切れになりパブリックドメインになったという状況からプーさんホラー映画化が進行したなんて話を聞きまして。ハリウッド版にもそんな既存のユニークキャラクターをいじるユーモアを取り入れてもらえたらなあと期待しちゃいます。
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