キミシマユウキ

GANTZ:Oのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

GANTZ:O(2016年製作の映画)
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オニ星人との激闘の後、17歳の高校生加藤は駅で通り魔事件に遭い殺されてしまうが目覚めるとそこはマンションの一室で……

大人気成人漫画『GANTZ』の中でもかなり印象の強いエピソード
~大阪編〜
を3DCGアニメ映画化した作品。
原作は大好きで、完成披露上映会に誘われたので鑑賞。

※原作ファンによる感想です。
※上映前なので点数控え。
※多少のネタバレあり

①映像・アクション面
これは本当に最高。最&高。
実写と間違えてもおかしくないようなクオリティの映像。顔や表情、髪の毛1本ずつまで細かく描き、Xガンなどのメカニカルな部分は原作通り。アニメと実写のいいとこ取りな品質だ。
アクションの迫力も素晴らしくPG-12の制限がある中でもグロ描写はかなり頑張っていた。
ただ残念なのはグロにこだわってくれた分、GANTZの代名詞とも言っていいエロ描写が全くなかったこと。
あそこまでグロを描いてくれるならR-18にしてエロも原作通りにして欲しかった…。
大阪編はエロあっての物語なのに……

②ストーリー、キャラクター
これは個人的に最悪。
公開前なので詳しくは伏せるが、尺の問題で削られてしまったシーンやキャラクター達がちょうど自分の大好きな所ばかりて本当に萎えた。大阪メンバーはまだ仕方が無いとしても、メインキャラでもあるアイツとかあの子とかが全く現れないのはどうしたものか…
更に今作の主人公である加藤の設定まで大きく変わっていて残念の極み。
映像やアクションが素晴らしすぎた分この部分はもっとやり方があった気がする。

③声優
加藤を演じたのは小野大輔。
『ジョジョの奇妙な冒険』にて絶対的主人公空条承太郎を見事に演じているので大好きな声優。今回も正義感あふれる主人公らしいキャラクターにぴったりな声だった。
そして驚かされたのが大阪メンバー。
なんと芸人のケンドーコバヤシ、レイザーラモンHGとRGが声を当てている!
普段なら中指を突き立てて猛攻撃するような芸人の起用であるが、今回はそうもいかない。
エンドロールまで気付かなかったのだ!!
普通に大阪メンバーイイ声してるなぁ
なんて思ってたらコイツらだった!!!
やるやん!!!!
見直しました。

総合的には映像をたしかめる意味でも是非映画館で見て欲しい作品ではある。
しかし原作への思い入れが強ければ強い人ほど多少ハードルを下げておく必要があるだろう。

3DCGアニメの進化を見たい方、GANTZはやっぱり大阪編!とわかっているファンの方々、そして関西芸人達の意外な好演を見たい方々にはオススメの作品。