イチロヲ

26世紀青年のイチロヲのレビュー・感想・評価

26世紀青年(2006年製作の映画)
4.0
近未来のアメリカにタイムトラベルした青年が、経年による知能指数の低下にともない、全国民が白痴化していることに気づかされる。「ビーバス・アンド・バットヘッド」の原作者マイク・ジャッジが監督が務めている、風刺系SFコメディ。

原題「Idiocracy」はIdiotとDemocracyを掛けあわせた造語であり、「まぬけ主義」というような意味。頭脳明晰な人間がほとんど子孫を残さず、逆にアンポンタンな人間だけが子沢山なため、必然的に全国民が総白痴化しているという設定。

作物を育てるためには、畑にスポーツドリンクを撒かないとならない。大統領になるためには、プロレス的なマイクパフォーマンスの能力を磨かないとならない。配給会社までも揶揄の対象にしているところが笑える(そのため公開打ち切りになったらしい)。

主人公の一般常識が根本部分から通用しない、トンデモ・ワールドの描写に一喜一憂することが可能。現実社会における、権力者、マスメディアの白痴化状態を風刺しているところも醍醐味。
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