真世紀

野獣たちの掟の真世紀のレビュー・感想・評価

野獣たちの掟(1988年製作の映画)
4.1
連休、少しは積みソフトを消化せんと中古ビデオで観る。

頼りない若者二人組(トニー・レオン、弟分ロナルド・ウォン)が銀行強盗を働き、そのまま銀行に立てこもる。だが、人質の中の一人の男(ティ・ロン)が行動を起こす。実は彼も警官殺しで手配中の強盗。場を掌握し、二人組を含む人質をおさえた彼は旧知の刑事(レオン・カーファイ)を交渉相手に指名する。だが、警官が殺された汚名を返上せんと血気に逸る上層部は強攻策を指示。最初は怪我人には包帯を巻いてやりと、人質に友好的に接していた男も苛立ちはじめ…。

ほとんど銀行の中だけで話が進展するが、主要キャストも主役に「男たちの挽歌」のティ・ロン、さらに若き日のトニー・レオンやレオン・カーファイが脇にと、今観るとさらに豪華に感じる顔触れ。

トニー、役どころが何分、チンピラなものでばたばたあたふたしてますが、後年の得意の困り顔の片鱗も。

話の方もティ・ロンがグッド・バッド・ガイぶりを発揮して、これはおもしろかった。80分を切る短さも緊迫感を醸し出すには効果的。佳作であります。原題は「人民英雄」。

イー・トンシン監督。
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