ガブXスカイウォーカー

トランスフォーマー ザ・ムービーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

4.0
本作はTVアニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』と『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』の間に位置する非常に重要な作品。

・・・・・なのだが、当時、日本では未公開であった。ネットなどない時代、日本のTFファンたちは口コミで情報交換し、輸入ビデオ屋などでビデオを購入したものである。

その後、日本国内でも、1989年に東京と大阪でチャリティー上映会が開催され、VHS・LD版が販売されて、ようやく日本の多くのトランスフォーマーファンたちの目にも触れたのであった。

当然、俺も輸入盤ビデオを取り寄せ、上映会に行ったり、国内吹替え版ビデオを買ったのは、何の自慢にもならない思い出だ。

さて本作は作画の拙いTVアニメ版と違って超絶作画で音楽とのシンクロも素晴らしく見応えバッチリ。映像面では今観ても古さはほとんど感じない。

ストーリーも、コンボイ司令官の死、新司令官ロディマス・コンボイの誕生、破壊大帝メガトロンのガルバトロンへの転生、スタースクリーム死亡、謎のクインテッサ星人、惑星からロボットに変形する巨大トランスフォーマー・ユニクロン降臨などなど見せ場だらけだ(『スターウォーズ』シリーズの影響がかなり大きい)。

残念なのは前半のコンボイ司令官対破壊大帝メガトロンがあまりに盛り上がり過ぎて、その後の軽いノリのホット・ロディマスたちの冒険譚はちょっと物足りなく感じるところであろうか。クライマックスの新司令官ロディマス・コンボイ対ガルバトロンの戦いもあっさり終わってしまう。今作は、続きはTVアニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』を観てねと言う、壮大な予告編でもあるのだ。

しかし、『トランスフォーマー ザ・ムービー』は傑作ロボットアニメ映画であることは間違いない。実写版『トランスフォーマー』シリーズでトランスフォーマーシリーズに興味を持った方々にもぜひ観てほしい一本である。