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アドルフ・ヒトラー/最後の10日間のTheSandPebbleのレビュー・感想・評価

3.0
ヒトラーを描いた映画といえば、まず思い浮かぶのは04年の『ヒトラー〜最後の12日間』。

こちらは73年に撮られているが、こちらはあまり知られていない。

『ヒトラー〜最後の12日間』とは、視点や着眼点は大きく異なっているが、基本的に地下壕内のみで展開する。

『戦場にかける橋』のアレック・ギネスがヒトラーを熱演、独裁者の狂気を体現してる一方、者は全体的に時系列に沿って地下壕内の出来事を追っただけという印象も強く、『ヒトラー〜最後の12日間』とは違い、ドラマ的にはいまひとつ深みや広がりに欠けている。

最終的にはヒトラーの自決で終盤を迎えるが、ヒトラーの死を知らされた側近たちが、あれだけ事前に「私たちもすぐに後を追って死にます!」と言って毒薬カプセルを受け取っていたにも関わらず、最後に、それまで地下壕内で禁じられていたタバコや葉巻を安堵の表情を浮かべながら吸うのは笑えてしまう。
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