kazu1961

シェーンのkazu1961のレビュー・感想・評価

シェーン(1953年製作の映画)
4.4
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-192 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-536

🖋「シェーン、カムバック」少年ジョーイの呼び声。。。このシーンを観る度に心熱く震えます。子供の頃に何度もテレビで見る機会があった西部劇『シェーン』、私にとっては映画の中での初めてのヒーロー像であり、歳を経た今でも西部劇史上ベストグループに数える事ができる傑作です。やっぱり普及の名作である所以はこのラストシーンの秀逸さ、西部開拓時代末期の銃でケリをつけるそんな時代の終わりを象徴した滅びゆくものの美学を体現したエンディングにあると思います。

🖋西部劇ではあるが、銃を使うシーンはとても少ない。公開時に“新たな西部劇”と言われた、主人公シェーン(アラン・ラッド)と少年ジョーイ(ブランドン・デ・ワイルド)が心を通わせていく様や、ジョー・スターレット(ヴァン・ヘフリン)と妻マリアン(ジーン・アーサー)との友情・慕情などを描いた、そのヒューマンドラマとしての側面がほんと秀逸。

🖋これらは、監督のジョージ・スティーヴンスのワイオミングの美しい山間風景風の描写や人物描写を丹念に描いた演出と、ヴィクター・ヤングによる牧歌的かつ雄大な楽曲と余韻の残る主題曲『遥かなる山の呼び声』の素晴らしさ、そして前述の俳優陣の素晴らしい演技が見事に融合したからこそ成立しています。特に本作で大スターの道を歩むことになったアラン・ラッドの一世一代の好演、準主人公役の少年ジョーイを演じるブランドン・デ・ワイルドの演技の素晴らしさに負うところが大きいと思います。

🖋ほんと、弱気を助け悪党=強きを挫く、そして黙って去っていくのはいかにも王道のヒーロー像。観終わった後の余韻の良さも含め最高の西部劇です!!

😌Story:(参考: allcinema)
舞台は緑麗しいワイオミングの高原地帯。縁あって開拓移民のスターレット一家に厄介となる、旅人シェーン。折しも、この地では開拓移民と牧畜業者の間で土地をめぐる諍いが起こっていた。やがて、スターレット一家にもその騒動が飛び火してきた時、世話を受けていたシェーンは、彼らの間に割って入っていく……。

🔸Database🔸
・邦題 :『シェーン』
・原題 :『Shane』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1953
・日本公開 : 1953/10/01
・上映時間 : 118分
・受賞 : 第26回アカデミー賞 撮影賞
・監督 : ジョージ・スティーヴンス
・脚本 : A・B・ガスリー・Jr.
・原作 : ジャック・シェーファー
・撮影 : ロイヤル・グリッグス
・音楽 : ヴィクター・ヤング
・出演 : アラン・ラッド、ヴァン・ヘフリン、ジーン・アーサー

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
雄大な自然が広がる西部開拓時代のワイオミングを舞台に、流れ者シェーンと開拓者一家の交流や悪徳牧場主との戦いを描いた名作西部劇。ジャック・シェーファーの小説を原作に、「陽のあたる場所」「ジャイアンツ」のジョージ・スティーブンスがメガホンをとり、アラン・ラッドが主演を務めた。南北戦争後の西部。厳しい自然や横暴な牧場主ライカーとのいさかいに悩まされていた開拓者ジョーとその家族の前に、シェーンと名乗る流れ者の男が現われる。ジョーの息子ジョーイと仲良くなり一家のもとに身を寄せることになったシェーンは、ジョーの仲間の開拓者たちとも友情を育んでいく。しかしライカーの暴力は日ごとにエスカレートしていき、ついに開拓者の1人が殺し屋に命を奪われてしまう。ライカーとの話し合いに向かおうとするジョーを止めたシェーンは、たった1人でライカー一味に立ち向かう。公開60周年となる2013年にデジタルリマスター化され、16年4月に公開(東北新社配給)。2020年9月、人気声優による名画吹き替えプロジェクト「NEW ERA MOVIES」で新たに制作された吹き替え版(シェーン役=津田健次郎/ジョー・スターレット役=森久保祥太郎/ルーフ・ライカー役=石井康嗣)で公開(モービー・ディック配給)。
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