O次郎

ペーパーボーイのO次郎のレビュー・感想・評価

ペーパーボーイ(1994年製作の映画)
4.0
理想のママを手に入れるためなら何だってするよ... 
母性に飢えたサイコパス少年が目論む稚拙で残酷な家族計画

 
 生来倫理観に問題の有った少年が、彼を真人間に矯正しようと厳しく育てた実母を故殺してしまい、さらには仕事で忙しい父親が彼に向き合えなかったことで病的に愛に飢え、その果てに自分の"理想の母親"を手に入れようと状況を整えていく…。
 年老いた母親の死をきっかけに都会から実家へと戻ってきたシングルマザーとその幼い娘が、その隣家に住む少年が次第に顕わにするその狂気に苛まれていくサイコスリラー映画ですが、渦中のサイコパス少年が完璧な犯罪者ではなく、その犯行過程で子どもらしい詰めの甘さと計算高い狡猾さの両方を見せている点が絶妙な少年期のリアリティーを醸し出している点が本作の白眉です。


noteに詳しい記事を書いたのでよかったら読んでちょ。
https://note.com/o_jiro0704/n/nb8d002ac126c
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