「アリス・スウィート・アリス」の殺人鬼、「IT」のジョージ、そして本作のマイロ君。
黄色いレインコートっつうのはホラー的に不思議と惹きつけられる魅力がある。
そういえば「仄暗い水の底から」にも出てきた気がするし、黄色いレインコート着た女の子が出て来るホラーゲームもあったような。
「てる〇はの〇」で有名な事件の犯人がこの映画に触発されたと報道され当時話題になったらしい。
実際は何の関係もなかったという説も見たけど、もしそうだったとしたら今よりテレビに影響力があった時代に迷惑な話だなぁ。
そんな曰くつき映画なので不謹慎ながらちょっぴり期待して観たんだけど、残念ながら微妙としか言えない出来栄えでした…。
チャリに乗った黄色いレインコートの少年が次々と人を襲うという雰囲気だけはめちゃくちゃ面白そうなホラーなのに映画としてはガッカリ。
肝心の襲い掛かってくる場面をしっかりと映さないから、今何が起きてどうなってこうなったのかが全く伝わらない。
気付いたら誰かが倒れてたり居なくなったりしてて、客が一番観たいであろう映像を端折るっていうかなりマイナスな造り。
ストーリーも「分かるんだけど分かりにくい」っていう下手糞な感じがむず痒くてもどかしい。
既に完成された作品じゃなく、こういう未完成なものこそリメイクして補完するべきだろって思うんですけどね。
ストーリーや世界観は充分面白いので、上手い人が撮ればちゃんとホラーとして楽しめる気がする。
しっとり不気味なピアノのBGMはすっごい雰囲気あって良かったし、この音楽センスがなければもっとしんどかったかも。
まだ有名になる前のミラ・クニスも出てたらしいけど全然分かりませんでした。
