PikKa

イングロリアス・バスターズのPikKaのレビュー・感想・評価

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第二次世界大戦を舞台に、
ヒトラーたちナチスを潰すべく組織された特攻部隊 “バスターズ” たちとの攻防戦を描いたタランティーノ節炸裂の戦争作品。

◆“バスターズ” のリーダー、
アルド・レイン中尉
◆英国とバスターズに協力するドイツ人女優ハマーシュマルク
◆今はエマニュエルと名前を変えて映画館を経営するユダヤ人ショシャナ
◆ユダヤ・ハンターことランダ大佐
◆エマニュエルに激しく心惹かれるドイツ人俳優フレデリック・ツォラー
◆エマニュエルの映画館で働くフランス人男性マルセル
◆言わずと知れた諸悪の根源アドルフ・ヒトラー

個性豊かで一筋縄ではいかない曲者揃い。
それを演じる名優たちの豪華競演も見もの。

第二次世界大戦そのものは実際に起きたことだけれど、本作で描かれているストーリーなどは架空のものでシリアスかつコミカルな作風。
タランティーノ、
こんな題材でも超ブッ飛んでます。

表向きはドイツに忠誠を違う者たちが実はナチ壊滅のために秘密裏に作戦を練っていたり、そこにガチのナチの少佐たちが乱入して疑惑の目を向けてくる場面では独特の間も長くてヒヤヒヤハラハラ感が増す…

タランティーノ作品といえば
時にシュールなほどの描写や、
言葉遊びのような会話劇などを楽しむのも醍醐味。

さらに劇中に登場する最大の見せ場でもあるドイツのプロパガンダ映画プレミア上映会。
そこで上映される『国家の誇り』は、
実際に映画監督でもあり本作にも俳優として出演しているイーライ・ロスが手掛けたもの。
劇中では一部分しか流れませんが、
ソフトの特典映像にはロングバージョンも収録されています。

あの時代の戦争を題材としながら、
この作風でここまで作り上げられた凄さ。

(脚本や演技、演出などはタランティーノらしさ全開だけど、それゆえに彼の過去作などからの作風を知らなかったり本作自体もコメディタッチありという予備知識なしで入ると、観る人によっては完全に受け付けられないだろうなとも思う。)
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