このレビューはネタバレを含みます
もう何回観ただろう。
ミルクと床下からはじまってカギ十字でおしまいは忘れもしない。
SSの悪名高さが半端でない!
全てお見通しみたいな目つきと仕草、不敵な笑みと甲高い笑い声が、かなりの悪寒を走らせる。
不気味なフランス語イタリア語そして吹き替えの口調、
ついでにシュトルーデルを食べる様子も、生クリーム待ってノンノンみたいな細かいこだわりまで憎たらしい!
ここまで爽快な嫌味たらしいキャラクターも早々いないのでは。
こういう人間に憧れてみるのもいいかもしれない。
SSのスピンオフがあるのならぜひ観たい。
むしろ作ってみたい。
各々のキャラクターが際立って、ちょっとしたX-MENみたいだ。
アルド・レイン中尉の口元がコミックみたいな動き。
ユダヤの熊の、ヒトラーへのオーバーキル具合が良い。
SSが退席したあとのショシャナで泣く。
ラストカットのアルドとユティビッチの満足げな笑みのあとの
エンニオ・モリコーネのエンディング、とてもクール!
ユダヤの熊ともう一人のパンチガンみたいなのカッコいい!
一瞬だけど。
ヒコックス中尉のセリフ、
「スコッチと水があったら、スコッチと水をいただきたい」
おもしろい。
ハマーシュマルクの傷口に指をつっこむ。痛いアレは痛い。
イタリア人なりすまし。デコッコ→良い発音だ。
愚か者しかいない物語は抱腹絶倒する。
バイオレンスなチェーホフみたいな、コーエン兄弟というか。
誰もが、一度噛んだら二度と離さない狂犬で、月を指差したらその指を見る愚者で。そういう人間の性は、書ききれない愛すべきものがある。
SSのような振る舞いも、ときには必要なのかもしれない。
何回でも観よう。