miya

イングロリアス・バスターズのmiyaのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

もう何回観ただろう。

ミルクと床下からはじまってカギ十字でおしまいは忘れもしない。

SSの悪名高さが半端でない!
全てお見通しみたいな目つきと仕草、不敵な笑みと甲高い笑い声が、かなりの悪寒を走らせる。
不気味なフランス語イタリア語そして吹き替えの口調、
ついでにシュトルーデルを食べる様子も、生クリーム待ってノンノンみたいな細かいこだわりまで憎たらしい!
ここまで爽快な嫌味たらしいキャラクターも早々いないのでは。
こういう人間に憧れてみるのもいいかもしれない。

SSのスピンオフがあるのならぜひ観たい。
むしろ作ってみたい。

各々のキャラクターが際立って、ちょっとしたX-MENみたいだ。

アルド・レイン中尉の口元がコミックみたいな動き。

ユダヤの熊の、ヒトラーへのオーバーキル具合が良い。

SSが退席したあとのショシャナで泣く。

ラストカットのアルドとユティビッチの満足げな笑みのあとの
エンニオ・モリコーネのエンディング、とてもクール!

ユダヤの熊ともう一人のパンチガンみたいなのカッコいい!
一瞬だけど。

ヒコックス中尉のセリフ、
「スコッチと水があったら、スコッチと水をいただきたい」
おもしろい。

ハマーシュマルクの傷口に指をつっこむ。痛いアレは痛い。

イタリア人なりすまし。デコッコ→良い発音だ。


愚か者しかいない物語は抱腹絶倒する。
バイオレンスなチェーホフみたいな、コーエン兄弟というか。
誰もが、一度噛んだら二度と離さない狂犬で、月を指差したらその指を見る愚者で。そういう人間の性は、書ききれない愛すべきものがある。


SSのような振る舞いも、ときには必要なのかもしれない。

何回でも観よう。
miya

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