爆裂BOX

エイリアン シンドロームの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

エイリアン シンドローム(2005年製作の映画)
3.3
仲間と森に出掛けたジーンはそこでUFOと遭遇、誘拐されてしまう。軍の施設に軟禁された彼女は、地球の命運を握るある真実を知る…というストーリー。
The Asylum製作のエイリアンホラーです。The Asylum製作でこのタイトルとジャケからZ級エイリアン物を想像しましたが、中々楽しめました。
山中でキャンプを楽しんでいたジーン等四人の若者は突如エイリアンに襲われ、宇宙船に拉致され奇妙な手術を受ける。ジーンが目を覚ますとそこはエイリアンに拉致された人々が収容される軍の病院だった。ジーンの友人たちも収容されていたが何らかの実験によって頭に穴をあけられ廃人とかしていた。自分も同じ目に合うのは時間の問題と感じたジーンは病院スタッフのトーマスの協力を借りて病院を脱出しようとするが・・・という内容です。
低予算のため安っぽくエイリアンもそんなに登場しませんが、ヒロインが連れ込まれる病院の陰惨で異様で不気味な雰囲気はホラー映画ファンならグッと来ます。あちこちフラフラと精神病院の患者の様な人達が彷徨い歩き、照明も薄暗くてより気味悪い雰囲気出してました。
冒頭、森の中でヒロインたちがUFOを目撃して、更にエイリアンに襲われて誘拐されてUFO内で内蔵抉り出されるまではSFホラーっぽいですが、エイリアンに誘拐された被害者が収容される病院内でヒロインが意識を取り戻してからは、異様な病院内でヒロインが拷問受けたりとサイコスリラー色のある展開になっていきます。ヒロインが時に糞尿塗れになったり、医師のふりして病院のルール利用しながら病院からの脱出を目指す奮闘ぶりは結構楽しめました。
ドリルで頭に穴をあけたり、捕らえたエイリアンから大量の精液を搾り出したり(それが手術台の下に隠れてるヒロインにかかる)、顔が膨れ上がって顔面を突き破ってエイリアンの幼体が飛び出したりとグロ描写も頑張っています。
ヒロインを演じたメーガン・リー・エシャリッジはスレンダーなスタイルで、冒頭ではタンクトップにホットパンツ姿で、病院内では病院着姿でその美脚ぶりを披露して、ヌードも披露します。普通の女性の設定のはずだけど、足技で看護師や施設を警備する軍人たちを次々となぎ倒したりとえらい強さを見せてくれて、この人の強さの由来の方が気になりましたね。The Asylumで「ゴーストシャーク」等のトンデモサメ映画手掛けたりしてるグリフ・ファーストがヒロインのボーイフレンド役で出演しています。
途中ダレる所もありますが、病院からの脱出は中々にスリリングで、ラストの二段どんでん返しと伏線回収も最初はよくわかりませんでしたが後になって「なるほど」と頷けました。「ボディ・スナッチャーズ」みたいな感じですね。あのラストの笑みもどっちとも取れる意味深な物になってますね。
個人的には低予算ながら中々楽しめた作品でした。