イチロヲ

ブレインダメージのイチロヲのレビュー・感想・評価

ブレインダメージ(1987年製作の映画)
4.0
人語を喋る男根型の生き物に寄生された青年が、他人の脳みそを捕食する行動に出てしまう。寄生虫の宿主にされた青年のラリラリ冒険譚を描いている、ホラー・コメディ。

注射針のような突起物をもつ謎の生き物が、宿主のうなじから脳みそへと快楽ジュースを注入。ラリった宿主はサイケな意識拡大を体験するのだが、離脱症状を恐れるあまり、寄生虫の主食(=他人の脳みそ)探しに奔走してしまう。

アヘアヘしたアッパー状態で他人に絡んでから脳みそモグモグまでの、ハイ・テンションぶりがサイコーに面白い。「デフォルメ化された男根がソコにあるだけで笑える」という、江戸春画にも通じる普遍性が垣間見えてくる。

オーバードーズを問題提起しているように見えるが、していないようにも見える。「単純に面白いから」という理由でやっているだけかも知れない。そこに不思議な魅力がある。バスケット・ケースを抱えた、あの男の特別出演にも注目すべし。
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