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検察官/勾留のmrhsのレビュー・感想・評価

検察官/勾留(1981年製作の映画)
4.0
果たしてこんな地味な作品をクロード・ミレール映画祭で上映してくれていいのだろうか(普通に選べば『死への逃避行』が入るでしょう。観たことないが)。

延々と切り返しながら時に激昂したり、巧妙な仕掛けを挟んだりもするが、基本、尋問の様子を切り取っているただそれだけだが退屈という感じはしない。

決してトリッキーではないが、切り返しのバリエーションは映画を学んでいる人には参考になるんじゃないだろうか(テキトー)みたいなことを考えてしまった。しかし地味。

シャブロルの映画の大半はギャグにしか見えない(実際シャブロルのブルジョワに向ける視線は冷徹だ)し、かといってジャン・ピエール・メルヴィルのガチガチにスタイリッシュなノワールを観るのは疲れるみたいなわがまま&疲れた映画ファン向け。

ちなみにこれなら黒沢清『Cure』でいいのでは…?は禁句ですな。
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